
はじめに
外国人技能実習生の監理団体に勤務していた頃、監査業務において、法定休日と法定外休日の違いがよくわからず、12日連続出勤になっているけれど、法令上問題ないの?のように、悩んだ経験があります。
今回は、労働基準法上の休日(35条)について、解説していきます。
1.使用者の労働者する休日付与の義務の内容とは?
労基法では、原則 毎週少なくとも1回の休日を与えることが義務付けられています。
「休日」とは、労働契約において労働義務を負わない日のことをいい、原則として、午前0時~午後12時までの24時間を1暦日として数えます。
休日の考え方(暦日休日制)
一方で、4週間を通じて4日以上の休日を付与することもできる(変形休日制)という例外的ルールもあります。変形休日制と呼ばれ、これを採用する場合、下の図のように第1週の初日から4日間と第8週の終わりの4日間に、連続勤務させた場合48日間(56日-8日)連続勤務となり、労働者にとって非常な酷な制度となります。
そのため、就業規則等で「4週間の起算日」を明確にし、労働者に「周知」させる必要があります。
| 第1週 | 第2週 | 第3週 | 第4週 | 第5週 | 第6週 | 第7週 | 第8週 |
| ㉁㉁㉁㉁ | ㉁㉁㉁㉁ |
2.法定休日と法定外休日
前述のとおり、労働基準法では、使用者は労働者に対して毎週少なくとも1回の休日(又は4週間を通じ4日以上の休日)を与えなければなりません。
この労働基準法上の休日を法定休日といいます。
この法定休日に労働させた場合を法定休日労働といいます。
一方、例えば週休2日制の事業所では、2日の休日のうち1日は法定休日、もう1日は会社が独自に定めた休日(法定外休日)となることが一般的です。
3.振替休日と代休の違い
「休日の振替」とは、あらかじめ休日と定められていた日を労働日とし、もともと労働日であった日を休日とすることをいいます。もともとの休日と労働日を入れ替える制度です。
休日を振り替えできるようにするためには、下記のように就業規則等に規定を設ける等をしておく必要があります。
【休日振替が有効となる要件】
① 就業規則等に休日を振り替えることができる旨の規定を設けておくこと
② 休日を振り替える前にあらかじめ振り替えるべき日を特定すること。
③ 4週間を通じて4日以上の休日(法定休日)が確保できるように振り替えること。
振替休日が適法に行われた場合は、法定休日労働そのものが成立しないため、原則として法定休日労働に対する35%以上の割増賃金は不要となります。
「代休」とは、休日労働をさせた後で、その代償として、その後の特定の労働日の労働義務を免除することをいいます。
この場合、使用者は、休日労働を行ったという事実は消えないため、法定休日労働に該当する場合は、使用者は休日労働に対する割増賃金を支払う必要があります。
ただし、労基法上、使用者は、休日労働させた労働者に代休を付与する義務はなく、また労働者は代休を請求する権利(代休請求権)がありません。
おわりに
今回は、労働基準法上の法定休日・法定外休日、そして振替休日と代休の違いについて解説しました。
日常業務でも混同しやすい制度ですが、正しく理解することが適切な労務管理につながります。
外国人雇用では、在留資格だけでなく、労働基準法をはじめとする労働関係法令を遵守することも重要です。


