
2025年10月16日から施行された「経営・管理」ビザの新基準では、
- 資本金・出資総額3,000万円以上
- 常勤職員1名以上の雇用
などの要件が追加されました。
今回は、出入国在留管理庁のQ&Aをもとに、「常勤職員」の考え方を整理します。
1.「常勤職員」として認められる対象者
- 日本人
- 特別永住者
- 永住者
- 日本人の配偶者等
- 永住者の配偶者等
- 定住者
2.「常勤」と判断されるポイント
【労働日数・時間】
週の所定労働時間が30時間以上、かつ年間労働日数が217日以上であること。
これを受け、実務上「週30時間未満(週29時間以下)」の時短勤務やパート・アルバイト契約は、一発で「常勤職員」のカウントから外される運用になっています。
【有給休暇】
入社から6ヶ月継続勤務した後に10日以上の年次有給休暇が付与される法定基準を満たしていること。
全労働日の8割以上出勤すること
【雇用保険】
雇用保険被保険者
週30時間以上の所定労働時間
3.「名義だけの雇用」では難しい可能性
今回の新基準では、「実態ある経営」がこれまで以上に重視されると考えられます。
そのため、
- 名義だけの雇用
- 短時間アルバイト
- 実際には勤務していいケース
などについては、慎重にみられる可能性があります。
「常勤職員」には、在籍出向、派遣、請負の雇用形態は含まれません。
4.実務上のポイント
実務では、「資本金3,000万円」よりも、「常勤職員1名以上の確保」のほうが難しいケースがあります。
そもそも雇用主の在留資格の許可がまだない状況で、常勤職員を1名以上採用しなければなりません。
実務上、「停止条件付雇用契約」(雇用主の経営・管理の在留資格の許可を条件として雇用を開始する契約)を締結して対応するケースが想定されます。
まとめ
2025年10月からの経営・管理ビザの新基準では、「実態ある経営体制」がより重視される方向にあります。
そのなか、しっかり「常勤職員」の要件を確認し、会社の継続的運営と雇用に協力してくれる常勤職員を採用していくことが非常に重要と言えます。
審査機関が1年なのか、半年なのか、不確定ではあるものの、雇用主の在留資格の許可後、一緒に働いてくれる人材を獲得することは割とハードルが高いのではないかと思います。

