
はじめに
2025年10月以降、経営・管理ビザの審査では、事業の実態を確認するための資料がこれまで以上に重視されています。
実際に、入管による現地調査では、「法定三帳簿」が適切に整備されているかが重要な確認項目となっています。
では、法定三帳簿とは何でしょうか。
1.法定三帳簿とは
労働基準法では、事業者に次の3つの帳簿の作成・保存が義務付けられています。
- 労働者名簿
- 賃金台帳
- 出勤簿
これらを総称して「法定三帳簿」といいます。
2.なぜ経営・管理ビザで重要なのか
入管は、
- 常勤職員を適切に雇用しているか
- 実際に事業が運営されているか
- 労働法令を遵守しているか
を確認するため、法定三帳簿の整備状況を確認することがあります。
帳簿が存在するだけでなく、必要事項が適切に記載されていることも重要です。
3.法定三帳簿の概要
労働者名簿
主な記載事項
- 氏名
- 生年月日
- 雇入年月日
- 業務内容
- 退職・解雇事由 など
賃金台帳
主な記載事項
- 労働日数
- 労働時間
- 時間外労働
- 基本給・各種手当
- 支払賃金額 など
出勤簿
主な記載事項
- 出勤日
- 始業・終業時刻
- 休憩時間
- 休日 など
4.まとめ
経営・管理ビザでは、会社設立だけでなく、その後の適切な事業運営も重要です。
法定三帳簿を整備することは、労働法令を遵守していることを示すだけでなく、更新申請や入管の現地調査への備えにもつながります。
特に、外国人を雇用する企業は、日頃から法定三帳簿を適切に整備・保管しておくようにしてください。
入管審査は今後さらに厳格化する可能性があります
2026年7月、政府は、不法残留外国人への対応を強化するため、出入国在留管理庁の入国審査官や入国警備官を約200人増員する方針を示しました。審査体制や違反調査の強化、在留審査の迅速化などが進められる見込みです。
そのため、外国人を雇用する企業や外国人経営者にとっては、
- 在留資格の確認
- 雇用契約書の整備
- 法定三帳簿の整備
- 労務管理の適正化
を日頃から行っておくことが、これまで以上に重要になると考えられます。(参考)
日頃から、入管業務を専門とする行政書士との顧問契約を利用することで、法令違反のリスクを未然に防ぐことができます。

